鎮痛薬の投与で前投与から時間を空けるように指示が出るのはなぜ?

鎮痛薬の投与で前投与から時間を空けるように指示が出るのはなぜ?

疼痛には、原因をできる限り除去し、
非薬物療法と薬物療法を組み合わせて検討する必要がありますが、
おもに薬物療法が使用されることが多いでしょう。
例えば以下のような例で考えてみましょう

 

事例

担当した整形外科手術後の患者が
疼痛を訴えていますが、
4時間前にロキソプロフェン60mを
1錠内服していました。
医師の指示を確認すると、
「疼痛時はロキソプロフェン60mgを
1錠内服、ただし6時間以上の間隔を空けること、
6時間以内の場合は担当医に確認」となっています。
患者には、腎機能障害があります。

おえておこう医師指示の根拠はこれ!

ロキソプロフェンなどの非ステロイド抗炎症薬は鎮痛薬として
広く使われています。
ロキソプロフェンは通常、
疼痛時に60~120mgを頓用しますが、
疼痛が持続する場合は60mgを1日3回、
定時で使用します。

 

1日最大量は,180mgとされています。

 

NSAIDsは一般的に、
消化管障害、腎障害、心血管障害、
出血傾向などの副作用があるため、
それらを把握しておく必要があります。

 

特に腎機能障害がある場合は、
腎機能障害をさらに悪化させる可能性があり、
内服の際に注意を要します。

 

そのため、腎機能障害のある患者では、
投与間隔6時間は最低限でも守る必要があり、
鎮痛効果や腎臓への負担を考慮して、
他の鎮痛薬への変更を検討する必要があるかもしれません。

 

根拠を知るために必須な知識はこれ!

NSAIDsの薬理作用は、シクロオキシゲナーゼ阻害による
プロスタグランジン合成阻害が、
その主な作用機序として考えられています。

 

局所における炎症で産生されるPGは、
ブラジキニン、ヒスタミンなどの
血管透過性亢進作用や痛覚誘発作用を増強させます。

 

これに対し、NSAIDsはPGの合成を阻害することによって、
抗炎症作用、鎮痛作用を発揮します。

 

NSAIDsには、ほかにも解熱作用と
血小板凝集抑制作用があります。

 

医師に考えを知っておこう!

術後の疼痛管理は、患者の苦痛緩和、早期離床の促進、
入院期間の短縮、医療費の削減、
患者満足度の向上などに関連するため非常に重要です。

 

しかしながら、疼痛管理は、
標準化してすべての患者に同様に行えるものではなく、
個々の患者にあった管理が必要になります。

 

つまり、禁忌や副作用に注意し、
非薬物療法も組み合わせながら、
患者にとってもっとも適切な鎮痛薬を選択する必要があります。

 

鎮痛薬には、NSAIDsやアセトアミノフェンのような
非オピオイド性鎮痛薬のほかにも、

 

拮抗性鎮痛薬、麻酔があります。
また、局所麻酔薬や麻酔の硬膜外鎮痛法は、
体幹部の手術に対する全身麻酔中に併用して用いられており、

 

術後の疼痛管理に有用です。

 

これら薬剤は投与方法の選択、
また投与間隔の制限は患者状態によっても変化します。

 

2013年CKD診療ガイドラインでは、
鎮痛薬の選択において一定した見解は得られていないとしていますが、

 

今回の例に挙げたように腎障害がある場合は、
鎮痛薬としてNSAIDsよりもアセトアミノフェンが安全面では有用なようです。

 

なお、NSAIDsの内服は
腎臓への影響のほかに、
前述のようなNSAIDsの作用機序により、
胃粘膜保護機能の低下をまねきます。

 

そのため、消化性潰瘍のある患者ではNSAIDsは禁忌となっています。
といっても、単に内服から点滴に変えればいいということではありません。

 

なぜなら,前述の通り、NSAIDsの薬理作用として、
胃粘膜保護作用のあるCOX-1も阻害するからです。

 

医師指示に対する看護のポイント

鎮痛薬の選択や投与経路に関しては、
患者の既往歴や状況を十分理解しなければなりません。

 

薬剤によっては投与間隔を定時に加え、
頓用として使用できる場合もありますが、

看護師は薬剤による鎮痛をはかる前に、
患者の抱えている疼痛について詳しく評価する必要があります。

 

評価によっては、薬物療法ではなく、
非薬物療法で対応できるかもしれません。
また不安が疼痛を増強することもあります。

 

患者の置かれている状況を説明し、
不安を解消することも疼痛緩和の一つの方法でしょう。

 

鎮痛薬を使った後でも評価が必要です。

 

疼痛がどのようにして始まり、
部位はどこでどれくらいの強度があるかということです。

 

疼痛の強度に関しては疼痛薬使用前後の評価をする必要があり、
物差しを用いて自己評価する。

 

VASや、整数値で表現する。NRSなどがあります。
鎮痛薬の効果がどの程度維持されるかといった点を知る必要があります。

 

一度疼痛を感じると、その痛みに対しての恐怖が強くなり、
体を動かすことにも消極的になってしまいます。

 

患者が疼痛を感じることなく療養生活が送れ、
早期にリハビリテーションができるように、

 

薬剤投与の間隔を検討していくとともに、
投与できる薬剤の種類や併用も検討してきます。

 

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